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岡田以蔵は、とんでもなく困っていた。 困り果てていた。 何故ならば、以蔵の演る『坂本龍馬』に監督からのOKがとんと出ないからである。 ドラマの撮影もほぼほぼ終盤までやってきてのスランプだ。 原因は、わかっている。 以蔵は、『岡田以蔵』のた…
三度目俳優パロ,現代パロ,龍以
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ドラマの撮影は進んでいく。 土佐を飛び出した『坂本龍馬』は様々な困難にぶつかりながらも、多くの人に出会い、学び、歴史を動かし、その物語を華やかに盛り上げていく。 それに反比例するかのように『岡田以蔵』の物語は暗く澱み、転がり落ちていく。 …
三度目俳優パロ,現代パロ,龍以
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やがて撮影が始まった。 主役でもある以蔵は、日々忙しそうにスタジオに詰めていることも多い。 龍馬の方は脇役であるものでそれほど出番も多くない――はず、だったのだが。 以蔵と龍馬の関係を面白がった監督と脚本家の意向により、当初想定されていた…
三度目俳優パロ,現代パロ,龍以
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キャスティングオーディションを終えてからしばらく。 メインキャスト以外のキャスティングも無事に決まり、実際の撮影開始に向けて龍馬や以蔵の身辺もにわかに慌ただしくなってきていた。 衣装合わせのために呼び出されたり、制作陣やその他の共演者とキ…
三度目俳優パロ,現代パロ,龍以
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それは、ある日のことだった。 雑誌の撮影が終わって事務所に顔を出した龍馬に向かって、たまたまいた社長がふと話を向けたのだ。「そういえば龍馬くん」「はい、何でしょう」「明日ね、連続時代劇ドラマのオーディションがあるんだけど龍馬くんも出てみな…
三度目俳優パロ,現代パロ,龍以
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それはある日のことだった。 小学校に上がって、少したったある日のこと。 誰かに呼ばれたあような気がして立ち止まった人通りの少ない通学路、振り返った拍子にびゅうと強い風が吹き抜けて―― ■■龍馬にいわゆる前世の記憶というものが蘇ったのはその…
三度目俳優パロ,現パロ,龍以
7 以蔵さんと龍馬さんが互いのトラウマを抉りあいつつ大暴れする話
それは気持ちの良い晴れた日のことだった。 マスター率いるカルデア一行は、つかの間の休息を満喫していた。 本日のレイシフトの目的は特異点を解決することでも、エネミーの形となって凝った魔力を砕いて素材を回収することでもない。 ずばり、食料調達…
死してカルデア軸,龍以
6 以蔵さんとお竜さんが仲良く殺し合う話
「イゾー」「何じゃあ!?!?!?」 自室にて一人で過ごす静かなひと時。 刀の手入れをしていた以蔵は、突如かけられた声に軽く飛び上がると同時に手にしていた刀をその声の主へと向けて油断なく構えて見せた。 が、その相手がお竜だと分かればわずかに切…
死してカルデア軸,死して,龍以
5 死して先に実るものの名を、
その空間は、しぃんと耳が痛くなるほどの静寂に満ちていた。 ――ここは。 瞬きの合間に、世界が切り替わった。 真っ白なカルデアの廊下から、ひたすら黒に塗りつぶされた得体の知れない空間へと。 ぱちり、と龍馬はもう一度瞬く。 今度は何も変わら…
死してカルデア軸,死して,龍以
4 以蔵さんと龍馬さんが大暴れしたあげくどさくさ紛れに魔力供給する話
それはある日のことだった。 マスターに呼び出された龍馬と以蔵は、レイシフトか、と管制室へと向かう。 すでに昨日の段階で、明日のレイシフトよろしくね、と話は聞いていたのだ。 龍馬と以蔵はクラスこそ異なるものの、二人の戦闘スタイルは噛み合うこ…
死してカルデア軸,死して,龍以
3 カルデアのマスターが幼馴染の距離感に大いに戸惑う話。
このカルデアにおいて、マスターと呼ばれる青年は落ち着かない気持ちのままそわそわと部屋で待機していた。 以蔵に渡そうとした聖杯が暴走し、極小の特異点じみた空間を作り上げてしまってから数時間。 すでに危機は脱したと報告は受けている。 聖杯から…
死してカルデア軸,龍以
1 再会
置いていかれた。 捨てられた。 自分の価値を否定された。 見捨てられた。 薄暗い牢獄で、 引きずり出された厭になるほど明るい青空の下で、 いつだって以蔵が最後まで助けを求めたのは坂本龍馬という男だ。 ずっと心の中で、きっと龍馬だけは自分を…
死してカルデア軸,龍以