小説

4 以蔵さんと龍馬さんが大暴れしたあげくどさくさ紛れに魔力供給する話

 それはある日のことだった。 マスターに呼び出された龍馬と以蔵は、レイシフトか、と管制室へと向かう。 すでに昨日の段階で、明日のレイシフトよろしくね、と話は聞いていたのだ。 龍馬と以蔵はクラスこそ異なるものの、二人の戦闘スタイルは噛み合うこ…

2 以蔵さんがやらかして龍馬さんが泣く話。

 カルデアという場所は、どこもかしこも真っ白で、清潔で、以蔵はそんな場所に自分がいることにとんでもない違和感を覚えることがある。 召ばれて来たのだ、人斬りとしての力を必要とされたのだと自分を鼓舞してみても、どうにも場違いな気がしてしまう。 …

1 再会

 置いていかれた。 捨てられた。 自分の価値を否定された。 見捨てられた。 薄暗い牢獄で、 引きずり出された厭になるほど明るい青空の下で、 いつだって以蔵が最後まで助けを求めたのは坂本龍馬という男だ。 ずっと心の中で、きっと龍馬だけは自分を…

ヒトガタカタパルト

 遠くで星のようにちかりと何かが瞬いた。 それが遥か遠くより、マスターを狙い撃つ呪詛が放たれた残滓であると理解した時にはもう龍馬の体は動いていた。「マスター!」 何が起きたのかわかっていないように瞬く子どもの前に身を躍らせ、肩を抱いて引き寄…